WORKS

受け継がれる風景

敷地は、古い家々が立ち並ぶ住宅街の一角にある。細い坂道をのぼった先の、馴染みのある道角に位置しており、人の目にも自然ととまるような場所となっている。この住まいは、実家の敷地に隣接して新たに建てられた建物で、奥にある実家との間には、家族が集える日当たりの良い広い庭があり、新しい建物と実家をつなぐひとつながりの空間として自然に調和し、どちらの暮らしにもやさしく溶け込むようなつくりとなった。外構もまた、建物との調和だけでなく、周囲の景観にやわらかく馴染みながら、モダンさと素朴さが心地よく同居する、あたたかみのある雰囲気となっている。

玄関へと続くアプローチには、入り口にシンボルツリーのように存在感のある大きなアオダモの木をはじめ、ツツジなどの植栽で四季折々の彩りを添え、緑に囲まれながらゆったりと歩いて楽しめる、庭のような空間とした。高さのある樹木は、窓が少なく大きな塗り壁の壁面が特徴のシンプルな建物が、緑をきれいに映し出している。子どもたちの部屋の窓からも緑を望むことができ、2階からも季節の移ろいを感じられる景色が広がっていく。建物の外壁には、そとん壁や天然木といった自然素材が使用されており、外構もその佇まいと調和するように、天然杉の板塀や植栽を計画。さりげなく視線を遮りながらも、ミツバツツジなどがフェンス越しにやわらかく風景を彩っている。足元には、ユキノシタなど道沿いでも見かける下草を選ぶことで、周囲の環境とのつながりも感じられる景観となった。庭へとつながる小道には、実家側に残る既存の飛石を意識しながら、建物のしつらえとも馴染むように、また、延石や自然石を取り入れ、素朴で趣のある表情を持たせた。歩くことも楽しめるこの小道は、庭へとまっすぐつながり、さらには実家のアプローチも兼ねていて、家族で共有できる動線となっている。春に白い可憐な花を咲かせるジューンベリーやブルーベリーを新たに植えた庭には、ゆったりとしたデッキを設け、初夏にはデッキの上からも実の収穫を楽しむことができる。子どもたちが駆け回る様子を見守りながら、季節のおとづれ、庭に咲く草花の成長、膨らむつぼみなど、小さな気づきを日々感じながら、あたたかく穏やかな時間がながれる庭空間となっています。この庭づくりを通して、もともとあった庭を生かし、自然につなげることで、気取らず、心地よく過ごせる暮らしが生まれることに改めて気づかされる楽しい庭づくりとなった。

工事種別 新築の外構・庭
主要用途 専用住宅
所在地  広島県広島市安芸区
施工面積 約60㎡
施工期間 約30日


PHOTO
足袋井竜也

INDEX

玄関へと続くアプローチには、入り口にシンボルツリーのように存在感のある大きなアオダモの木をはじめ、ツツジなどの植栽で四季折々の彩りを添え、緑に囲まれながらゆったりと歩いて楽しめる、庭のような空間とした。高さのある樹木は、窓が少なく大きな塗り壁の壁面が特徴のシンプルな建物が、緑をきれいに映し出している。子どもたちの部屋の窓からも緑を望むことができ、2階からも季節の移ろいを感じられる景色が広がっていく。建物の外壁には、そとん壁や天然木といった自然素材が使用されており、外構もその佇まいと調和するように、天然杉の板塀や植栽を計画。さりげなく視線を遮りながらも、ミツバツツジなどがフェンス越しにやわらかく風景を彩っている。足元には、ユキノシタなど道沿いでも見かける下草を選ぶことで、周囲の環境とのつながりも感じられる景観となった。庭へとつながる小道には、実家側に残る既存の飛石を意識しながら、建物のしつらえとも馴染むように、また、延石や自然石を取り入れ、素朴で趣のある表情を持たせた。歩くことも楽しめるこの小道は、庭へとまっすぐつながり、さらには実家のアプローチも兼ねていて、家族で共有できる動線となっている。春に白い可憐な花を咲かせるジューンベリーやブルーベリーを新たに植えた庭には、ゆったりとしたデッキを設け、初夏にはデッキの上からも実の収穫を楽しむことができる。子どもたちが駆け回る様子を見守りながら、季節のおとづれ、庭に咲く草花の成長、膨らむつぼみなど、小さな気づきを日々感じながら、あたたかく穏やかな時間がながれる庭空間となっています。この庭づくりを通して、もともとあった庭を生かし、自然につなげることで、気取らず、心地よく過ごせる暮らしが生まれることに改めて気づかされる楽しい庭づくりとなった。

工事種別 新築の外構・庭
主要用途 専用住宅
所在地  広島県広島市安芸区
施工面積 約60㎡
施工期間 約30日


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足袋井竜也

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